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こちら 空冷エンジン 整備工場 その80

最終更新日2015/12/12
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いつもプレステージのポルシェ大好きブログを

ご覧頂きまして誠にありがとうございます。

12月に入り、いよいよ冬の到来なのですが、今年は

暖冬になるとかならないとか、確かに12月とは思えない位

暖かい日もありました。

皆様はどうお過ごしでしょうか。

空冷ポルシェにとって走りやすい季節ではあります。

空冷ポルシェは、大量のエンジンオイルを使用しております。

夏ですとオイルラインに何か異常が起きれば、

直ぐに油温が上がるなど分かりやすいのですが

冬は外の気温が低いので、気が付きにくい場合もございます。
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この写真の様に、オイルタンクにオイルが滲んだような跡が

見る事が出来れば直ぐに状態を把握できます。

これは、冬であろうが夏であろうが関係はありません。

目視で分かりますので、オイル交換の時等に

指摘を受ける事と思います。

また、漏れ方が酷ければオイル量の減りも早いので

そちらでも気が付くかもしれません。
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こちらの写真も、オイルが滲んだ様な跡がございます。

この様に目視で確認出来る様なところは、オイル交換の度に

状況を把握しておき、状況がどう変わっているかを知れば

今後の整備・修理の予定も立てやすくなると思います。

また、注意深く自分のお車を見る事によって、

今まで全然気が付かなかった事や、新たな発見も

あるかも知れません。

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この写真は、サーモスタット周りになりますが、

ここもオイルが滲んだのか結構汚れております。

サーモスタットへ繋がるオイルホースも汚れて

光っておりますので、そこからの漏れが伝わってきている

のかもしれません。

サーモスタットは、油温が高くなるとエンジンオイルを

フロントにありますオイルクーラーへ導くための

開閉弁になります。

これが固着して開かなくなりますと、エンジンオイルを

適切に冷却する事が出来ず、油温を上げてしまいます。

また、逆に開きっぱなしで固着すると、寒い日等は

油温がいつまで経っても上がりません。

こちらのパターンは気が付かない人もいらっしゃいます。

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サーモスタットはエンジンオイルを管理する上で

非常に重要なパーツなので、より慎重に点検を行います。

まずは、正しく作動しているかどうか。

これは、単純にエンジンを暖めオイルクーラーまでオイルが

流れてきているかどうかで分かります。

次にこの車両のサーモスタット周りは、エンジンオイルにより

汚れているのでその原因を確認します。

まずは、汚れを綺麗に取り除きエンジンを掛けたりして

しばらく様子を見ます。

そうしますと、ドレンボルトの処よりエンジンオイルの滴が

出てまいりました。

写真には載っておりませんが、オイルホースのカシメ部分からも

オイルが滲んできました。

これは、お客様に状況を説明しどう対処するかと言う事に

なりました。

この様に、季節によって気づく事、気が付きにくいことが

あります。

これは、意識して確認・点検を行うことが重要です。

空冷ポルシェの生産が終了して、約20年になります。

是非、今お乗りのお車に目を掛けて頂ければと思います。

それでは、また。