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こちら 空冷エンジン 整備工場 その71

最終更新日2015/05/12
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いつもプレステージのポルシェ大好きブログを

ご覧頂きまして誠にありがとうございます。

ゴールデンウェークが終わったら、台風がやってくる・・・・

最近の気象状況には驚かされるばかりです。

こんな今までには有りえない様な状況が続いておりますが

如何お過ごしでしょうか。

そんな中でも工場は点検修理を行っております。

写真は930カレラなのですが・・・、

真ん中に有るべき物が見当たりません。

何処へ行っていまったのでしょうか。
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本来、穴があいている部分にはシフトノブが有るはずです。

それが取り外されこんな所に有りました。

お客様によるとシフトを左右に振るとカタカタ音がして

ブレルとの事・・・・。

早速、原因を探るべくシフトノブを取り外し調べている所でした。

力が強く加わる部分でもあり、土台は丈夫そうなケースで

作られております。

この時代のシフトノブは長いです・・・・・。
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原因を探っていくと・・・、

意外に早く見つける事が出来ました。

原因は、この穴になります。

ここには、スライドリングと言う筒状の棒が通っており

それを軸にしてシフトノブを左右に動かします。

スライドリングは樹脂で出来ており、

他のパーツより弱く出来ております。

余計な力が加わった時に意図的にこのリングを壊し

他のパーツを守るようです。
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この様に、空冷ポルシェはわざと壊れやすい部分を作り

他のパーツを守る事を考えて設計されております。

この写真の様に、シフトノブとシフトロッドをリンク

させているボールジョイントの部分も樹脂で出来ており

使用経過によって樹脂が、痩せたり砕けたりして

ロッドが外れてしまう事があります。

こうなるとシフトノブを動かしてもギアは入りません。

シフトロッドの交換が必要になります。

これもミッションを守るための構造なのでしょうか。

空冷ポルシェは、細部にわたり考えられ

奥の深い車です。

それでは、また。