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こちら 空冷エンジン 整備工場 その87

最終更新日2016/03/01
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いつもプレステージのポルシェ大好きブログを

ご覧頂きまして誠にありがとうございます。

最近、暖かくなったと思ったらまた寒くなり

そしてまた暖かくなるという、春が近づいて来ているのか

よく分からない日が続いておりますが、

如何お過ごしでしょうか。

体調管理にはくれぐれもお気をつけて頂ければと思います。

そんな中、工場にも1台のポルシェがやってまいりました。

何でも日によってアイドリングが安定しないとの事。

走らせれば何の問題も無く走るようです。

早速、原因を調べるべくまずは吸気周りからと・・・、

スロットルバルブを覗くとそこにはスラッジやら

埃やらがバルブ表面にビッシリと付着しておりました。

写真は試しにウェスで汚れた表面を拭いて見ましたが、

ご覧の通り本来のバルブの色とは全然違います。

これでは、アイドリング時の殆どバルブを開いていない状態

では、本来の隙間とは汚れによって変わってしまうため、

安定はしません。

早速、ここは清掃を行います。



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折角、お車をお預かりしましたので他の箇所も見てみます。

このお車は、トランスアクスルミッションになりますので

ミッションはリアデフ側にあります。

ミッションケース自体からのオイルの漏れは

ありませんでしたが、ミッションが後ろに在りますと

冷却効率があまり良くありません。

そこで、このお車はフロントにオイルクーラーを付け

冷却しようとしております。

リアからフロントへオイルを運ぶために長いオイルホースが

付いておりますが、そのカシメの部分からオイルが漏れて

おりました。長い時間を掛けてゆっくりと

漏れ出ているのでしょう。

オイルの付着部分は、埃等がつきべた付いております。

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ミッションケース下のパンの部分も見てみます。

全体的に湿っている様な感じになります。

漏れていると言うよりゆっくり時間を掛けて滲んでいる

と言う感じです。

その為か、オイルも汚れてはいますが極端に減っている様な

感じはしません。

それよりもパンの部分の錆方が少し気になります。

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フロントエンジン部分より、若干白煙が出る事が

ありましたので、エンジン周りも調べます。

調べを進めていきますと、

タイミングベルトに行き着きました。

ベルトが若干、黒光りをしております。

プーリーの根元のベアリング部分からオイルが漏れ

それがベルトに付着してしまったようです。

これではベルトの耐久性を大幅に損ねてしまいます。

本来は乾燥した状態で使用するものになります。

オイル漏れの箇所を修理し、ベルトを交換する対応が

必要です。

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写真はサスペンションのアームの部分になりますが、

20年、30年と時間が経っているとしょうがない部分も

あるのですが、下回りの錆等も気になる部分です。

腐食を起こしてボロボロになっていれば、それはもう

交換などの対応しか出来ませんが、この写真の様に

全体的に錆が広がってきているお車の場合、

今後、このお車とどう付き合っていくかによって、

交換、補修などの対応が決まってくるものと思います。

長い年限月を過ごしたお車は、色々な不具合も出てくる事も

あります。

皆様も是非、お車に愛情を注いで頂ければ幸いです。

それでは、また。