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こちら 空冷エンジン 整備工場 その82

最終更新日2015/12/27
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いつもプレステージのポルシェ大好きブログを

ご覧頂きまして誠にありがとうございます。

今年も残すところあと僅かとなりました。

師走の言葉通り、道も人も忙しいと思いますが

如何お過ごしでしょうか。

工場の今年最後の仕上げとなりました。

最後の入庫車輌は993カレラでした。

お客様曰く、最近オイルの減りが早いとの事。

早速お車の点検を行います。
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下回りを調べてみますと、早速チェーンカバーからの

オイル漏れを発見しました。

しかしいつもと、漏れ方が違うと言いますか

パッキンやグロメットから漏れているのでは無く

もっと上のほうからオイルが伝って漏れている感じです。

しかもそれが、結構広範囲にオイルが飛んでおります。

今回はただのチェーンカバーからのオイル漏れでは

なさそうです。
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ちょっとこの写真は分かりにくいかもしれませんが、

エンジンを上から見ております。

写真上の物体は、クーリングファンのカバーです。

下の台座の様な物は、本来エアコンコンプレッサーが

乗っかっており点検の為、取り外しました。

そのカバーと台座の隙間に鈍く光る液体が溜まっていると

思います。エンジンオイルです。

そのオイルの溜まっている場所はチェーンカバーと

クランクケースの繋ぎ目のところになります。

何やら嫌な予感がします。
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兎に角、チェーンカバーを開けて見なければ

分からないので早速取り外す作業を行います。

チェーンカバーはマフラー、触媒、その他諸々の補器類に

囲まれておりまずは、それらを取り外さなければなりません。

取り外したと言う事は、また最後に取り付けると言う事です。

チェーンカバーに行き着くまでに、地味な作業が続きます。

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今回は、チェーンカバーのパッキンを交換すれば終わり

と言う訳にはいかないので、通常は取り外す事のない

テンショナーやギヤ等も取り外します。

それにしても、エンジンの極一部のオイル漏れを治すために

取り外さなければならないパーツの多いこと。

簡単にパッと治るものではない事を、目の当たりにしますと

実感します。
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ようやく、オイル漏れを起こしている場所に

たどり着きました。テンショナー等を全て取り外して

おりますので、タイミングチェーンが垂れ下がっております。

タイミングチェーンが出てきている

クランクケース端のパッキン部より今回はオイル漏れを

起こしておりました。

あまり聞かない部分からのオイル漏れです。

念のため、再度周りの状態を確認し

チェーンカバーパッキンやグロメットは交換を行います。

年末・年始に楽しくドライブに出かけるために、

予備整備も怠らず行います。



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最後にタペットカバーパッキン部より

漏れではないのですが、滲みが確認出来ましたので

ここも予備整備と言う事で、パッキンの交換を行います。

993モデルは、タペットカバーが樹脂製の為

熱で歪んでしまいオイルがいきなり漏れてくると言う事も

ありますので、点検の際には是非ここも注意して

見て頂ければと思います。

それでは、また。