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【今だから空冷エンジンでしょう!!!!!!Part19】

最終更新日2011/11/19
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いつもプレステージのポルシェ大好きブログをご覧いただきまして

誠にありがとうございます。

今だから空冷エンジンでしょうも、

おかげさまでPart19を迎えました。

これも一重に皆さまのご指導、ご鞭撻の賜物と思います。

これからも長いお付き合いを頂ければと思います。

そして、今回のお題は写真の993ターボSにも関係があります。

エンジンパーツのお話です。

よく空冷エンジンのパーツでスタッドボルトと言う名を

お聞きになるかと思います。

ボルトと言うからには、ネジの一種なのでしょうが

単にボルトと言われると通常、

頭部が六角形になった六角ボルトを指すと思います。

蝶ボルトは頭部が羽のような形をして手で締めつけるボルトです。

では、スタッドボルトとはどんなものでしょうか。

まず六角ボルトや蝶ボルトのように、特徴的な頭部はありません。

両端または全てがネジになっております。

それはそれで特徴になっているのが、スタッドボルトなのです。

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では、ポルシェの空冷エンジンのどの部分に

スタッドボルトは使われているのでしょうか。

チョット見にくいかもしれませんが、図を載せさせて頂きました。

クランクケースの部分です・・・・・・・・・。

こちらの図の中で、赤く丸印が書かれている物・・・・・・、

ハッキリ言って沢山ありますが、これが全てスタッドボルトになります。

数えるのも嫌になります。

短いのから長いのまで含めると、エンジンの構成パーツの半分は

スタッドボルトなのでは・・・・・、と思ってしまうほどです。

これだけの数のスタッドボルトによってエンジンは組みつけられ

構成されているのです。

まさに恐るべしスタッドボルトなのです・・・・・。
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そして、スタッドボルトの詳細画像になります。

これは964用になります。

長さは色々ございますが、特徴としましてはネジの部分が両端のみで

その他の大部分は、ツルンとしております・・・・・・。

こんなシンプルな形でエンジンを組付け、

構成する何か感慨深いです・・・。

しかし964モデルも20年以上経っている個体もあります。

特にターボ車に多いのですが、スタッドボルトが

何本か折れている場合もございます。

外見ではなかなか気がつかない場合もございますので、

やはり定期的な点検をお勧め致します。
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そして・・・・・・、、またまたスタッドボルトの詳細写真です。

こちらは993用になります・・・・・・。

このスタッドボルトの最大の特徴は、

ほぼ全ての部分がネジになります・・・・。

どんなけ締めつけようとしているのでしょうか・・・・・。

しかも、964用よりネジの部分が多いからなのでしょうか、

一回り太く見えます・・・・・・・。

964と993・・・・・・、基本は一緒なのですが

スタッドボルトが違う・・・・・・・・、

やはり993用のスタッドボルトは強化品のようで

折れにくくより丈夫になっております。

しかも964と993は基本的にエンジンが一緒・・・・・・・・、

と言う事は・・・、

964でも993用のスタッドボルトが使用可能と言う事になります。

折角交換をする場合・・・・・・、強化品で交換をした方が

後々にも安心です。

全てのパーツの進化を怠らない・・・・・・・・。

これがポルシェの凄さです。
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そして・・・・・・、スタッドボルト1台分と頼むと

こんな感じになるのでしょうか・・・・・・。

何か袋から取り出したポッキーみたいです・・・・・・・。

でも食べられません・・・・・。非常に硬いのです・・・。

しかし、考えてみて下さい・・・・・。

このシンプルなスタッドボルトでエンジンを組み上げ、

エンジンの爆圧に耐え、ピストン運動にも耐え、車を走らせるのです。

確かにたまに折れたりはするかもしれませんが、

それでエンジンが使用不能になる訳ではなく、

コストは多少掛かりますが直す事が可能なのです。

これが、何十年にも渡り空冷エンジンが生産され続け、

そして生産台数の4分の3以上が、

今でも走り続けられている要因なのです。



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空冷エンジンのポルシェ911がデビューしたのは、

1963年になります。

それから、1997年の最終年までの34年間造られ続けました。

しかも1963年以前にもフォルクスワーゲンベースにはなりますが、

356を造っておりました。これも空冷エンジンです。

これだけ長い期間、生産され続け・・・・・・、

そして現在でも多くの車両が走り続けており・・・・・・、

多くの人に、愛され続けている空冷ポルシェの存在・・・・・・・。

これはもう、車と言うだけの存在ではないのかも知れません・・・・・・。

これからは『今だから空冷エンジンでしょう』から

『今でも空冷エンジンでしょう』に

変えなければならないかも知れません。

それでは・・・・。