|
|
いつもプレステージのポルシェ大好きブログをご覧いただきまして
誠にありがとうございます。
今だから空冷エンジンでしょうも、
おかげさまでPart19を迎えました。
これも一重に皆さまのご指導、ご鞭撻の賜物と思います。
これからも長いお付き合いを頂ければと思います。
そして、今回のお題は写真の993ターボSにも関係があります。
エンジンパーツのお話です。
よく空冷エンジンのパーツでスタッドボルトと言う名を
お聞きになるかと思います。
ボルトと言うからには、ネジの一種なのでしょうが
単にボルトと言われると通常、
頭部が六角形になった六角ボルトを指すと思います。
蝶ボルトは頭部が羽のような形をして手で締めつけるボルトです。
では、スタッドボルトとはどんなものでしょうか。
まず六角ボルトや蝶ボルトのように、特徴的な頭部はありません。
両端または全てがネジになっております。
それはそれで特徴になっているのが、スタッドボルトなのです。
|
|
|
|
|
では、ポルシェの空冷エンジンのどの部分に
スタッドボルトは使われているのでしょうか。
チョット見にくいかもしれませんが、図を載せさせて頂きました。
クランクケースの部分です・・・・・・・・・。
こちらの図の中で、赤く丸印が書かれている物・・・・・・、
ハッキリ言って沢山ありますが、これが全てスタッドボルトになります。
数えるのも嫌になります。
短いのから長いのまで含めると、エンジンの構成パーツの半分は
スタッドボルトなのでは・・・・・、と思ってしまうほどです。
これだけの数のスタッドボルトによってエンジンは組みつけられ
構成されているのです。
まさに恐るべしスタッドボルトなのです・・・・・。
|
|
|
|
|
そして、スタッドボルトの詳細画像になります。
これは964用になります。
長さは色々ございますが、特徴としましてはネジの部分が両端のみで
その他の大部分は、ツルンとしております・・・・・・。
こんなシンプルな形でエンジンを組付け、
構成する何か感慨深いです・・・。
しかし964モデルも20年以上経っている個体もあります。
特にターボ車に多いのですが、スタッドボルトが
何本か折れている場合もございます。
外見ではなかなか気がつかない場合もございますので、
やはり定期的な点検をお勧め致します。
|
|
|
|
|
そして・・・・・・、、またまたスタッドボルトの詳細写真です。
こちらは993用になります・・・・・・。
このスタッドボルトの最大の特徴は、
ほぼ全ての部分がネジになります・・・・。
どんなけ締めつけようとしているのでしょうか・・・・・。
しかも、964用よりネジの部分が多いからなのでしょうか、
一回り太く見えます・・・・・・・。
964と993・・・・・・、基本は一緒なのですが
スタッドボルトが違う・・・・・・・・、
やはり993用のスタッドボルトは強化品のようで
折れにくくより丈夫になっております。
しかも964と993は基本的にエンジンが一緒・・・・・・・・、
と言う事は・・・、
964でも993用のスタッドボルトが使用可能と言う事になります。
折角交換をする場合・・・・・・、強化品で交換をした方が
後々にも安心です。
全てのパーツの進化を怠らない・・・・・・・・。
これがポルシェの凄さです。
|
|
|
|
|
そして・・・・・・、スタッドボルト1台分と頼むと
こんな感じになるのでしょうか・・・・・・。
何か袋から取り出したポッキーみたいです・・・・・・・。
でも食べられません・・・・・。非常に硬いのです・・・。
しかし、考えてみて下さい・・・・・。
このシンプルなスタッドボルトでエンジンを組み上げ、
エンジンの爆圧に耐え、ピストン運動にも耐え、車を走らせるのです。
確かにたまに折れたりはするかもしれませんが、
それでエンジンが使用不能になる訳ではなく、
コストは多少掛かりますが直す事が可能なのです。
これが、何十年にも渡り空冷エンジンが生産され続け、
そして生産台数の4分の3以上が、
今でも走り続けられている要因なのです。
|
|
|
|
|
空冷エンジンのポルシェ911がデビューしたのは、
1963年になります。
それから、1997年の最終年までの34年間造られ続けました。
しかも1963年以前にもフォルクスワーゲンベースにはなりますが、
356を造っておりました。これも空冷エンジンです。
これだけ長い期間、生産され続け・・・・・・、
そして現在でも多くの車両が走り続けており・・・・・・、
多くの人に、愛され続けている空冷ポルシェの存在・・・・・・・。
これはもう、車と言うだけの存在ではないのかも知れません・・・・・・。
これからは『今だから空冷エンジンでしょう』から
『今でも空冷エンジンでしょう』に
変えなければならないかも知れません。
それでは・・・・。
|
|
|